■入院■


Q:そもそも入院は、レビー患者にとって本当に必要なのでしょうか?

A:言うまでもないことですが、ご自宅での生活が困難になった場合の選択肢として、入院と施設介護があります。

入院は身体疾患がある場合、精神症状が激しい場合の治療ということになります。

身体疾患はともかく、精神症状の入院治療を、御家族、介護関係者から求められる場合、薬で何とかなるというイメージで求められる場合が多いのですが、認知症の症状で、薬剤で調整できることは限られます。ですので、入院時点から1、2か月後の退院日時を決めてそこへ向けて治療とケアで改善を図るという方針の病院もあります(例:洛南病院)。一方で、閉鎖病棟での対応を日数制限なく受け入れている病院もあります(例:東山サナトリウム、双ヶ岡病院など十全会系)。いずれにしても大切なのは、御家族・支援者が、「家ではどうにもならない」から、病院へ、という形のつなぎではなく、どの点で家で暮らせないのか、どういうふうであれば対応可能なのかをできるだけ明確にしておくことが重要です。それによってつながれた病院は、家に帰ることができるかどうかの細かいアセスメントと、入院中の治療とケアの方向性を決めることができます。



Q:入院したとして、効果はどれほどあるのか(個人差があるとは思いますが

A:自宅で、御本人御家族の関係性が一時的に悪化して、そのことが患者さん(と時に御家族)のパニックを引き起こしているような場合、入院を機に、第三者の専門職が介入することにより、落ち着いてこられる可能性があります。

 



Q:入院中はどのような治療?投薬?が行われるのか?

A:それまでの薬物療法を参考に、薬剤の変更、量の調整になります。入院に至る過程で、薬剤過多になっている場合、そのことでせん妄状態を引き起こすため、減量が適切な場合もあります。

 



Q:入院中はどんな生活になるのか?コロナ禍なので、家族の面会はできないでしょうし病院に迷惑をかけないか心配です。

 

A:基本的には、医療保護入院(ご本人の同意がえられず、家族の同意での入院)なので、多くは閉鎖病棟での療養となり、御本人の行動に制限がかかります。ご指摘の通り、コロナでさらに拍車がかかります。

ただ、病院に迷惑をかけるというご心配は無用です。


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