Q:幻視の対応方法について、否定しない方が良いと聞きますが、否定しな
A:幻視に対しては頭から否定するより、”私には見えないけれど、
Q:幻視の思い込みが激しいため、話をそらしたりできず、否定せずに聞いていると妄想がエスカレートしていってしまいます。。 本人の妄想は喋れば喋るほどひどくなり、思い込みが激しくなる 否定せずに対応するほうが良いと言われるが、その場合もひたすら聞いてあげるべきなのでしょうか。
A:幻視も、妄想につながらない場合もあれば、激しい妄想につながる場合があります。あるいは、そういう時期があるといったほうがよいかもしれません。大事なことは、その特徴を知ることです。これは、認知症の妄想全般に言えることですが、若いころはそうした精神の障害がなかった方に生じる、初老期もしくは老年期の精神症状です。そして、限られた数の身近な人に向けられること、生活に接している、いわばその壁の向こうに向けられることが特徴です。その背景には、老年期特有の不安があるとされていますし、また、その人の生きている世界で起こる、幻視や、認知機能障害に起因する「生きにくさ」があります。幻視をあたまから否定しない方がよいのは、自分に今見えていることを周囲から否定されることで、被害的な思いにとらわれた対処行動につながりやすいからです。結果、家族や隣家からの「迫害」を感じて、ますます孤立化してしまうと、より症状が悪化します。介護にかかわる方は、いら立ちや叱責を抑え、アイコンタクト、スキンシップ、といった共感性の表現・メッセージ、ご本人の言葉を繰り返しながら、「〇〇が3人見えるんやね」と、同調することから始めることなど、認知症対応の基本的な方法を繰り返すことで、「自分が受け入れられている」と感じてもらうことが大切です。説得より安心(室伏君士)です。ただ、とりわけ初期や、妄想の激しいときには、ご家族には難しい面もありますので、一次的な入院も含め、常に専門家、経験者と相談しながら進めて行くことが必要だと思います。医療面では、地域の認知症専門医や物忘れ相談医、あるいは訪問看護、など。介護福祉面では地域包括支援センターや、症状の激しい時期は初期集中支援チームなどへの相談が可能です。
Q:幻視を軽減させる方法はあるのでしょうか?明るい日中でも人がいると言うし、1階にいる時に見えていない2階の人を呼びに行ったりすることもあります。
A:これも認知症全般に言えることですが、レビー小体病にも、疾病としての側面と、障害としての側面があります。上記にも書きましたが、障害としての幻視への対応は、その特徴(それには、病状の特徴もありますが、置かれている環境、その方の個性、などもあります)、つまりは個別性への配慮が重要です。一方で、単なる幻視ではなく、妄想につながるなどさまざまな行動症状が激しい方には、内服薬での調整も必要です。ただし、こうした症状は逆にお薬の影響を受けやすく、使用は必要最小限にとどめ、副作用に注意する一方で、睡眠導入剤や精神安定剤などを代表として、悪化させる可能性のある薬剤の常用、多剤併用を厳しく見直すことも重要です。
Q:幻視状態の時のうまいかわし方や対応方法はありますか?
・見えないものが見えると言われた時、否定せず「
・父が幻覚から、母を叱ります。
A:頭から否定しないことが大事です。
Q:妻が何人もいるといわれた時、あるいは私(妻)を見て、あなたは誰?〇〇はどこに行った?と聞かれた時の対応はどうすればいいのでしょうか? (〇〇は私:妻)の名前)
・幻視症状の訴えがある人への会話や行動の方法を教えてほしいです。
A:よくみなさんから聞かれることではありますが「これが正しい」と
当事者が書かれた著書「誤作動する脳」では「消えて初めて幻視と
原則的には、共感的に聴くことです。そして安心感を持ってもらえるような対応を心がけること。「共感的に聴く」というのは、「ただあるがままに聴く」というこ
それはご本人と対話する方との関係性よって大きく左右されます。
「私には見えへんわ!安心していいよ」こう言って良いのは関係が
一般的には「そうなんや、見えるんや。私には見えへんけど、ちょ
■人物誤認に対して
これも基本は同じです。共感的に聴くこと、安心感を持ってもらえるように心がけることで
「ええ!私やねんけど」とちょっと冷静に応対しながら、一旦他の
あとは、その場その場で工夫して、うまく行った方法があれば次も